腕時計界に衝撃を与え、現在に至るまで引き継がれているロレックスの3大発明「オイスターケース」「バーベチュアル」「デイトジヤスト」。ロレックスのロレックスたる所以はこの3大発明にあるといっても過言ではないだろう。

比べものにならないクオリティと価格のバランス
ロレックス創業時は防水性能はないに等しく手巻きが常識だった
ロレックスの腕時計の本質は高級腕時計ではなく、実用性能に優れた腕時計であるといえる。確かに実用時計としては高価であるように思えるが、その品質や耐久性を考えると、価格とのバランスが非常に優れていることがわかってくる。
有名な時計メーカーの多くが18世紀や19世紀に創業した老舗である一方、20世紀に創業したロレックスは新しい存在といえるが、それが今日では最大規模の時計メーカーに成長した理由はどこにあるのだろう。
そのひとつが防水性の高いオイスターケースの採用であり、次いで挙げられるのが自動巻き機構の実用化といわれている。
ロレックスが創業した頃は、腕時計の黎明期ともいえる時代で、懐中時計にベルトを付けたようなものも少なくなかった。すなわち、当時の時計の防水性能はないに等しく、手巻きが常識だったのだ。
異端的な存在だったロレックス

            ロレックスからオイスターケースを採用した防水性能の高いモデルが発売され、さらには自動巻きモデルまでもが発売されたことは、必ずしも画期的な出来事として歓迎されたとは思えない。
だからこそ、ロレックスはメルセデス嬢のドーバー海峡横断に多大な援助を行い、ヒラリー卿のエベレスト登頂にも支援を惜しまなかった。
この頃のロレックスは時計メーカーとしては、おそらく異例の、あるいは異端的な存在だったのではないだろうか。
そのような、ある意味では毒々しい商品開発や宣伝活動の陰で、ロレックスは類まれなといっていいほどの高精度なムーブメントを開発していった。
ロレックスは自社でムーブメントの開発から製造までを手がける

            スイスの時計産業は分業が進んでいたため、時計メーカーはエボーシュと呼ばれるムーブメントメーカーが製造するムーブメントを使用するのが常識だったのだが、ロレックスは自社でムーブメントの開発から製造までを手がけるようになっていた。
しかも、そのムーブメントが非常に優れていたことが、今日に至るロレックスの成功を決定付けたといえる。
更にロレックスは、職人の手によるムーブメント製造を、機械化した。機械化することによって、パーツひとつひとつが均一した品質を保つことができるようになり、全体として精度や耐久性を向上させた状態での、量産を可能にしたのである。
多くの時計メーカーが採用している汎用ムーブメントは、その精度や耐久性でロレックスの足元にも及ばない。ロレックスは、品質と価格のバランスではどのメーカーの腕時計よりも優れているのである。
ムーブメント
ロレックスの真価はムーブメントにあり
ロレックスを代表するモデルといえばデイトジャストだろう。1945年の誕生以来、ロレックスの主力モデルとして販売実績でも他のモデルを大きく引き離している。日本ではスイス製高級腕時計の代名詞的存在だったことでも有名だ。
基本デザインやムーブメントが、細かな改良は何度か加えられてきているものの、半世紀以上にわたって変わっていないこともデイトジャストの大きな特徴になっている。
実は、このデイトジャストのムーブメントこそ、ロレックスをロレックスたらしめている最大の要素といっていい。なぜなら、ロレックスのほとんどのモデルがデイトジャストと基本設計が同じムーブメントを使用しているからだ。
ロレックスはモデルや価格が違っていても、ムーブメントの基本構造は同じであり、エアキングもデイトジャストもデイデイトも、サブマリーナだって同じ。もともと実用時計だから、毎日身に着けて愛用しようと思っているなら、無理して高価なモデルを購入する必要はない。
価格の違いはムーブメントとは関係がなく、素材や機能などが大きな要因。
以前のエアキングはノンクロノメーターのムーブメントを搭載していたが、クロノメーターが取得できなかったわけではなく、クロノメーター規格のテストを受けていないというだけのこと。もちろん、精度が劣るということではない。
それはロレックスが、比較的廉価なモデルでも、数百万円もする高価なモデルでも、信頼を決して裏切らないブランドであることの証しでもある。トップブランドを支え続ける隠された価値といえる。
ムーブメントメーカーを凌ぐ実力を誇り、高い精度と耐久性で他社を大きくリード

            ロレックスは丈夫で壊れにくく、精度が高い。これはいわば常識で、それが人気を支えている大きな要因でもある。 
だが、それだけならいろいろなモデルが、ほかのメーカーからも発売されている。ロレックスは、その心臓部であるムーブメントを自社で製造しているところに大きな違いがある。
一般的に自社でムーブメントを製造できるメーカーは、自らをマニュファクチュールと称しているものの、その大半がもともとムーブメントメーカーだった。
いくつかの時計メーカーが自社製ムーブメント開発にも力を入れているが、そのための開発コストは膨大で、当然のことながら価格は驚くほど高い。
それに比べてロレックスは、自社製ムーブメントを搭載していながらもかなりリーズナブルだ。専門メーカーが製造した汎用ムーブメントを搭載しているモデルと比較すると、ロレックスのコストパフォーマンスの良さはさらに際立ってくる。
つまり、ロレックスはムーブメントの製造技術が非常に高いメーカーであるということだ。
クロノメーター試験にパスできる精度を持っているだけでなく、何十年もその精度を維持できるだけの品質と耐久性の高さを併せ持つムーブメントは、まさにロレックスならではの技術力の賜であることは間違いない。だからこそ、汎用ムーブメントなどを必要としないのである。
クロノグラフ・ムーブメントに関しては、かつてはゼニス社のエル・プリメロをデイトナに採用していたことはよく知られているが、それも現在は自社製に切り替えられている。ロレックスはムーブメントメーカーに頼る必要のない実力を持っている時計メーカーなのだ。
ブレスレット
ロレックスのブレスレットは、デザインが優れているだけではなく、強度も非常によく考えて作られている。
腕時計を着用しているとき、もしも何かに引っかかったとして、ブレスレットが丈夫すぎると腕を傷つけてしまうが、ある程度以上の負荷がかかったときに壊れてくれれば、大きな怪我をせずにすむ。ロレックスはその点に関してもよく研究されている。
オイスターケースが守っているのは防水性能とロレックスの品質
オイスターケースは金属の塊から削り出した、繋ぎ目のない一体構造
ロレックスがオイスターケースを採用したのは1926年といわれている。正確にはオイスターケースの特許を申請したのが1926年であり、実用化されたモデルが登場するのはもう少し後だ。
オイスターケースはムーブメントをすっぽりと納めてしまうもので、金属の塊から削り出した、繋ぎ目のない一体構造を持っている。
ムーブメントはこのオイスターケースに納められた状態で、腕時計のケースのなかに入っている。要するに二重構造になっていると思えばいいだろう。
オイスターケースが守っているのは防水性能とロレックスの品質
腕時計のケースは表側に文字盤をはめ込み、裏側には裏蓋を取り付ける構造であるため、そのままでは機密性が低い。
ロレックスはその問題を、オイスターケースによって解決したのである。もちろん、オイスターケースだけでは高い防水性能を生むことはできない。
リューズをねじ込み式にしたり、要所にパッキンを用いたりするなどしなければならない。このような構造をいち早く実用化したことにより、ロレックスは防水性に加えて耐久性でも一歩先を行く存在になりえたのだ。
中古市場にロレックスが圧倒的に多いのは、オイスターケースのおかげといってもいいだろう。ロレックスの品質をより確かなものにしたという点でも、オイスターケースが果たしている役割は大きい。

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デイデイトⅡ デイトジャスト
デイトジャスト デイトナ
デイトナ ミルガウス
ミルガウス ヨットマスター
ヨットマスター ヨットマスターⅡ
ヨットマスターⅡ オイスターパーペチュアル
オイスターパーペチュアル












